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浦安の家/House in Urayasu

この住宅は都内近郊の住宅街の角地に位置し、道路を挟んだ向かい側には木々が茂る豊かな緑が広がるという恵まれた環境に建つ。家族3人のための住まいとして、プライバシーを守りながらも空と緑を取り込むことが最大のテーマとなった。外観は角地の特性を活かし、やわらかな曲面の壁によって街角の印象を和らげつつ、外部からの視線を適度に遮ることでプライバシーを確保している。一方で、建物上部や中庭側に大きな開口やハイサイドライトを設け、周囲の木々や空を室内へ積極的に取り込むことで、閉鎖的になりすぎない開放感を実現している。

内部空間ではリビングを中心に据え、中庭との一体感を高めるように大きなガラス面を介して内外をつなげている。リビングから伸びたカウンターがそのまま中庭へ延長し、屋外ではベンチとして利用できるように計画されており、日常生活の中で自然に外部へ出てくつろぐことができる。スチール製のオープン階段を採用することで、リビングから2階への視線や光の抜けを妨げず、プライベートスペースにも十分な採光と通風がもたらされる。外装には塗り壁のような質感を用い、柔らかな曲線と直線的なボリュームの対比が街並みに程よい存在感を与えている。内装は明るい木質のフローリングや落ち着いたトーンの壁・天井をベースに、黒いスチールなどのアクセントを加えることで、シンプルながら上質な雰囲気を演出している。

  • 竣工 / 2024年
  • 所在地 / 千葉県
  • 規模構造 / 木造軸組み工法 地上2階
  • 主要用途 / 専用住宅
  • 用途地域/第一種低層住居専用地域
  • 建ぺい・容積率/70・200%
  • 敷地面積:162.16㎡
  • 建築面積:81.98㎡
  • 延べ床面積:121.73㎡
  • 施工:株式会社晃栄ホーム
  • photo by 石井雅義
  • 担当  菅原

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