お知らせ

「上野毛の家」オーナー様からレビューを頂きました。

「私たちにとっての唯一無二の空間が出来上がったことは感謝してもしきれません。」

たとえば質の良い映画のように、「作品」に触れただけで作り手のアウトプットににじみ出る、膨大なインプットや試行錯誤の跡。山本先生の建築は、まさにそれです。図面やパース、建築事例から、意匠性と機能性を両立するための多様な要素が合理的に組み込まれ非合理的なものがそぎ落とされた空間の「ミニマルであることの豊かさ」が、多くを語りかけてきます。

打ち合わせの長さは常識を外れていたと思います。それでもとことんまで付き合っていただいたことに感謝していますし、山本先生は私や妻の意見にいつも耳を傾け、合理的でない意見には優しく代替案を伝えてくれました。施主のランダムで局所的なリクエストから施主自身さえ言語化・イメージ化できていないものを抽象的に受け取り、具体的な提案で返す。山本先生は驚くほどその精度が高い建築家さんです。

1回目の提案をいただいた後のセッションで話したことを踏まえた2回目の提案を拝見した時の「心地よさ」は今でも忘れられません。「何となくこれじゃない気がする」「要望が今ひとつ伝わりきっていないのかも」という、他所で何度も抱いた感覚とは本当に無縁でした。他に相談していた4社には、ほどなくしてお断りのご連絡を入れました。

山本先生は、単に「私はこれが良いと思います」という言葉の使い方をしません。「ご主人はこういうデザインが好きですよね。奥さんはこの機能が必要とお考えのようなので、それらを踏まえるとこうしてはどうでしょう」と、いつも相手に合わせた提案をして下さいます。私が窓のデザインについて悩んでいるとお伝えした時に、「そうくると思いました」と予め用意されていた2パターンのデザインを示して下さった時は、「これだよ、この感じ!」と心の中で叫んでいました。(実際に声に出して叫んでいたかもしれません)

石川さんの的確な情報整理にも助けられました。もし大学生の時に同級生だったら、試験前のノートは絶対に石川さんに貸してもらいたい!と思うような人。細やかなケアができて、描画ツールの腕もピカイチ。そんな石川さんが自分たちの要望を受け止め、山本先生や工事会社さんとスムーズにやり取りして下さいました。

お二人と1年半という時間を費やした結果として目の前にある自宅の空間にたたずんで感じること。単純な意匠や機能に対する満足を超越した、「空間がストーリーを持っている」という感覚です。

二転三転して決まった間取り、何度も描き直していただいた大開口の窓のデザイン、徹底的に議論してシミュレーションした、テレビを隠す大きな扉。一つ一つに思い出が宿り、ストーリーのある家になっています。PANDAさんと相性抜群の柏倉建設の皆様や大工さん、職人さんたちをはじめとするプロジェクトチーム全員の魂と想いがこもった、私たちにとっての唯一無二の空間が出来上がったことは感謝してもしきれません。

山本先生の設計される建築のデザインが自分に合うと感じられた方、とんでもない幸運だと思います。今すぐパースを描いてもらって下さい。建築家さんが建物に込めている思いや仕事への向き合い方を念入りに尋ねるようにして下さい。そして、他と比べてみてください。すぐに違いがわかるはずです。

家づくりを通じて、注文住宅とは建築家の方と施主の「人」が混じり合って形になったものなのだと思いました。山本先生の建築設計事務所はPANDAという愛称がついていますが、これがPeople AND Architectureの略称なのは決して偶然ではないはずです。

今後も自宅のあちこちで、例えばふとリビングのソファから窓を通して外の空を見上げた時、家族と一緒に食事をしながらダイニング越しにキッチンを眺めた時、幸せを噛みしめて日々を過ごしたいと思います。皆さんとこの家を作り上げてきた軌跡と、こんなに素晴らしい家ができた奇跡に思いを馳せることができることに。

「上野毛の家」

 


●houzzレビューより

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